逆流性食道炎

逆流性食道炎は、欧米に患者さんが多く、日本では比較的少ない病気と考えられていました。
　ところが、近年の高齢化や食生活の欧米化により、日本でも患者さんがかなり増えてきています。

　こんな症状はありませんか？

・胸のあたりがムカムカする。
・胸焼けがする、胸が焼けるような感じがする。
・のどに苦い水（胃酸）が上がる、のどに違和感がある。
・ゲップがよく出る。
・お腹がよく張る
・食事をした後、胃がもたれることがある。
・思わず手のひらで、胸をこすってしまうことがある。
・食事の途中で満腹になってしまうことがある。
・ものを飲み込む時につかえることがある。

このような症状が１つでも当てはまって、不快感がある人は、逆流性食道炎の可能性がありますので、医療機関での診断をおすすめします。

今回は、逆流性食道炎になりやすい人や、どんな原因でなるのか？
どんな症状なのか？ということを見て行きましょう。

◎逆流性食道炎になりやすい人
　高齢化や食生活の欧米化などによっても患者さんの数が増えていますが、ライフスタイル、生活習慣、嗜好などによっても、逆流性食道炎になりやすくなる場合があります。
　胸焼けやゲップなどの症状が現れていなくても、下記の項目に当てはまる場合は、加齢と共に、発病しやすくなるので注意してください、。

<逆流性食道炎になりやすい人>
・油っぽいものをよく食べる。
・アルコールを過度に飲む。
・食べて、すぐ横になる。
・太っている。
・腹部を圧迫するほど便秘がち。
・腰が曲がっている。
・ストレスがたまっている。


◎では、どのような原因で、逆流性食道炎になるのでしょうか？？
　胃液は、粘液を分泌して、酸性度の非常に高い胃酸から、ダメージを受けないようになっています。しかし、食堂にはその機能がないために、胃酸が食道に逆流すると、食道の粘膜に炎症を引き起こします。さらに、胸焼けがしたり、胃酸が上がったりしてきて違和感を生じるようになったりします。

◎逆流性食道炎を進行させないために日常のケアが大切です。
生活面では、胃や腹部を圧迫するような姿勢や胃酸が逆流しやすい姿勢をとらないようにし、胃酸が食道にあがってこないように心がけます。
また、食事面では、胃の中に食べ物が長く滞在することによって、胃酸が多くなり、逆流の原因となるため、胃酸の分泌を促進するような食べ物を食べることや、食べ方を避けるようにします。
　日常生活に心配りをすることで、症状を軽減させ、進行を止めることができるのです。

○生活面：日常のケア
・普段から背筋を伸ばし、前かがみにならないようにします。
・就寝中は、お腹から頭にかけて　高い位置になるようにします。
・重いものなどを持ちあげない。
・ベルトや下着などで、身体を締め付けない。
・適度な運動をする。
・お酒やたばこを控える。

○食事面：日常のケア
・油っぽいものは避ける。
・甘いものは避ける。
・刺激の強いものは食べない。
・食べた後、すぐに横にならない。
・早食い、食べ過ぎはしない。
・いつも腹八分目を心がけ、消化のよいものを食べるようにする。


普段の食生活を改善し、生活習慣をより　よくすることで、逆流性食道炎の症状を改善していくことができます。